2011年10月31日月曜日

東京百景4「鶴川街道、多摩川原橋付近」

第4回「鶴川街道、多摩川原橋付近」

前回の荻窪で思い出したのは、同じ荻窪で1984年アルバイトしてた「〜照明」というシャンデリアとかブランケットなどの照明屋さんで、そこの配達係だった。ワンボックスカーに、本日配達地域の照明を数点のせて、関東一円廻っていた。日によって千葉方面、横浜方面などあって、その日は多摩地域の配達だった。目指すのは新築現場、工事責任者の人に話をつけて、指示されたところに照明器具を置いて帰るのだ。
今も田舎の方に行くと、普通に走ってた道が段々細くなって農道みたいになって、……しまいにゃ、行き止まりなんてことがあるけど、その時もそう!

橋を渡る手前の調布市だったか、渡ったあとの稲城市だったか、忘れてしまったけど、一般道を外れて農道に入り込み、行き止まり、バックしようとハンドルを切り損ね、脇溝に脱輪!天を仰いだ。携帯などない時代、電話するにも公衆電話も見当たらない。

私の目には、30〜50メートルくらい先にある学校が飛び込んできた。とにかくそこにトボトボと歩いていって、さらに私はネット越しにスポーツ(サッカーだったか?)にいそしむ中学生(小学生なら高学年?)数人の姿を見た。それが私の本能を呼び覚ました。

「おーい、君たち!」

集まってきた学生に「今車が溝にはまって大変なんだ!ちょっと来てくれ!」と、
多分言ったのだ。そして彼らは無防備にも、一緒にやってきてくれた。純粋だ!そして車を持ち上げることに成功したのだ。

所持金のない私は、何のお礼も出来ず、「ありがとう」とだけ言って去ってしまった。この場でさらにお礼を言わせてもらいたい。君たちの無償の好意に助けられた。ほんとうにありがとう!

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