2011年10月31日月曜日

東京百景3「JR中央線荻窪駅」

 東京百景……ALTVENRYが30年強過ごした東京での想い出をその風景になぞらえて100選出しようという試みである。思いついた順番に数字が割り当てられているが、100アップできた時に時系列に並び替えて、作品としてお披露目しようと目論んでいる。




 1995年、入社9年目にして店長になった。その前後の経緯はまたの機会にして、今回は店長在職中のエピソードの一つである。

 とにかく店長たるもの、どうやったら売り上げが伸びるか?伸ばすことができるか?仕事が終わった後だとか、帰宅した後だとか、休日であったりしても常に頭の中に出てくる。かといって悩みとかストレスではなく、いや悩みかもしれないがなんとかく心地よかったりするのは、大事な仕事を任せられてるというプライドがくすぐられるのか、単純な独りよがりなのかもしれない。

 好感度をあげるには?とか色々考える。例えば電話案内。「JR荻窪駅の西側改札を出て、南側の出口を降りたら線路に沿って、左のバスのロータリーの〜」と説明するんだけど、駅は改札が東西2つ、それぞれ出口が南北、計4つの出口があって、北口と南口はメジャーなんだけど、今説明したところは分かりにくいんだなー。

 最近では西口って名前付いてて、西口連絡橋というものが出来ているではないか!当時それがあれば、もっと説明が簡単だったと思う。

 さて、私が店長になって少し慣れた頃……1996年かな。JR荻窪駅の駅長室を一人訪ねて行って、「今、西口改札から南側に出るとこは出口名が付いてないんですが、ちょうど降りたところに『すずらん通り商店街』があるんですけど、すずらん口って名前にすることは出来ないんですか?」と言ってみた。

 大きな部屋にテーブルが一つ、そこに居た多分駅長の彼が言う。

「それは、商店街の署名とか、お宅の企業とかがお金を出したりすれば付けられるんじゃない」

 言われてみて、納得……その通り……そりゃそうだ……何聞いてるんだろう、俺等々後悔の嵐が押し寄せてきた。

 所詮ただの雇われ店長じゃあ、話にならんし、会社に言わせても、何やってんじゃあ!と怒られるだけのこと。

 でもそれなりに、若かったなあ!

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