2013年10月7日月曜日

故郷富山に戻って1年……なぜ仕事が続かないか - ⑹

……30年ぶりに富山に帰ってきて、50代で再就職。

ちょうど1年前の10月から地元の眼鏡店で奮闘の日々。

とにかく、1年4ヶ月に及ぶ失業期間からの脱却、面接の成功、再就職の準備などで舞い上がっており、少々の不安も目に入らず、自分に出来る事をこなしていこうと、今思えばいじらしいほどに、頑張っていた。

こうやって前置きが長いのは、それを整理するという目的もあるし、自分自身冷静に感情的にならないようにするためではある。

正確には、初日が10月21日であった。そこでその店のメンバーとは初めて会う。店長は30歳前後で独身、代理は女性で20代、もう一人男性社員はやはり20代、パートさんが女性で子持ちのアラフォーだが、結局一番年上であった。

新人よろしく、挨拶を決める。最初の印象では、いや今でも思うが、良いメンバーだった。人間関係で行けば、私があと20歳若ければ、それはきっと楽しい職場だったかもしれない。

そう、問題があるのは会社の体質だからだ……。

このシリーズの前の方で書いたが、入社前に用意するもので「3色ボールペン」がある。自腹である。高いものでもないし、最初くらい用意してくれてもいいのではないか。前職の東京の眼鏡店では「ネームペン」を無料提供してくれた。まあそれと比較して良いか分らないが、一応仕事で使うものだ。後で分ったが、色分けするのは在庫チェックの際、色分けして在庫帳に記入するためだ。

自腹でもう一つ驚いたのは「メガネブローチ」!
「メガネブローチ」「メガネチェーン」の使用目的は同じで、メガネを常時使用しない人や一時的に外したい時に持ち歩くための道具である。

ブローチは、本体と一緒に金属の輪をを付けてしようするが、この輪を付けないでブローチ単体を装飾品としても使用出来る。

全員着用だ!

例えば、最初に何か支給され、自分の趣味で後から購入という方法でいいじゃないか!
「メガネブローチ」は1000円くらいのものからある。買えなくはないが……。

これを拒否するのは、店の中で居づらい以上に会社に居にくい。というのは店ではある程度融通がきく、というかそれほどうるさくない。

だから、それをいいことに10日くらいは、購入せず着用しなかった。

この会社、会議やミーティングがやたら多い。
特に月に一度、一つの店に全社員が集合する全体集会がある。
20数店舗の支店の、100人超の人数を収容する比較的大きな店舗の2階で行われるが、社長が車で現れるやいなや、集まった100人がいったん駐車場まで降りてゆき、社長の車に列が出来、ドアが開いて出てくるのを今か今かと待ち構える。

社長が降り、専務(奥さん)が降り、一人一人握手を交わしてゆく。
事前に何店舗が前年売上達成したかを聴いておき、握手の際に使う。
「○○店達成おめでとうございます」
そう、そう言って社長や専務に握手を求める。

私がブローチをしていないことに気が付いたのは専務だった。
「あんたあ、ブローチは!」
全員の前でつるし上げを食う。本人もそうだし、所属店長にもとばっちりが及ぶ。

入社間もない事を理由にその場は切り抜ける。早速翌日購入せざるを得なかった。ちなみに12月になるとクリスマスバージョンが発売され、それも購入せざるを得なかった。

以上が「メガネブローチ事件」である。
それにしても、恐ろし、カルト教団!!

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