2011年11月1日火曜日

時の彷徨い人


時の彷徨い人
2007年作
舞い降りた天使が駈ける
高原の朝靄の中
心奪われ時が止まって
呼吸するのも忘れてしまうほど


背徳に手を染めるほどの
覚悟さえないまま
行きずりに心を奪われてた
つかの間の夢ぬか喜びと
虚しさをポケットに
しまい込んで時が流れた

高層の窓辺に一人
思い出を手繰り寄せてる
誰にも告げず紙切れを残し
昔時に向かう列車に乗り込んだ

過ぎ去ってゆく風景に
生き様を重ねて
心に訪れる不安な夢
ポケットの中仕舞い込んだ
セピアの思い出は
色づき始めて甦る

誰も知るはずのない
寂れた町で彷徨ってる
つたない記憶だけが
心の傷を痛めつけてる

眠りから覚め予感の中で
見慣れた景色目にしている
何処からか現れた天使を
追いかけてどこまでも
息が止まるくらいに
長い歴史を超えるくらい
 2007年8月15日に入院、8月20日手術、9月10日退院、10月16日職場復帰という流れの中で、自宅療養1ヶ月強をリハビリや音楽制作などに費やしていた。
 当時江東区森下で暮らしていたが、隅田川まで歩くコース、小名木川まで歩くコースを少しずつ足を伸ばしてリハビリをしていた。そのうち東京百景にも登場すると思うが、隅田川で夕方少し明るいうちから、夜になる寸前の黄昏時を過ごすのはたいへんロマンチックだった。
 新大橋から清洲橋まで歩いていく途中に松尾芭蕉の像があって、時間によって動くというのだが、それは10年もそこに暮らしていてついぞ見ることがなかった。
 ちなみにこの曲をアップしたサイト「NEXTMUSIC」が突然消滅をしてしまい、それこそ時を彷徨い、やっと落ち着くところに落ち着いたというところか。

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